先日、DIYに熱中しているという友人に、壁紙の張り替えについて話を聞く機会がありました。彼は先日、洗面所の湿気でカビてしまった壁紙を自分で張り替えたばかりで、その時の苦労と喜びを熱っぽく語ってくれました。「一番の魅力はね、自分の家の『健康状態』を直接確認できることだよ」と彼は言います。業者に頼めば確かに綺麗に仕上がるけれど、壁紙の下でカビがどう処理されたのかまでは見ることができません。自分で剥がしてみて初めて、どこに湿気が溜まりやすいのか、どの程度カビが深く根を張っているのかが分かり、それに対して納得いくまで除菌や乾燥を行えることが、セルフリフォームの最大の価値なのだそうです。彼が愛用している道具を見せてもらいましたが、特にこだわっていたのは地ベラとカッターの切れ味でした。カビで弱った下地は脆くなっていることもあるため、力を入れずにスッと切れる道具が不可欠だとのことです。また、カビ対策としての壁紙選びについても「機能性壁紙の進化はすごいよ」と教えてくれました。最近では、銀イオンを配合して菌の増殖を抑えるものや、汚れがつきにくいフィルム加工が施されたものなど、多様な選択肢があります。彼は自分の手で一枚一枚、丁寧に空気を抜きながら壁紙を貼っていく時間に、一種の瞑想のような心地よさを感じると言います。家の一部を自分の手で作り変えることで、その場所への愛着がさらに深まり、以前は嫌だったカビの悩みさえも、家をより良くするためのきっかけに思えてきたそうです。もちろん、慣れない作業で腰が痛くなったり、柄を合わせるのに苦戦したりもしたそうですが、完成した後の真っ白な壁を見ながら飲むコーヒーは格別だったと笑っていました。彼の話を聞いて、壁紙の張り替えは単なる家事の延長ではなく、住まいとの対話を楽しむ豊かな趣味なのだと感じさせられました。施工費を単なる出費と捉えるのではなく、平米あたりの投資がどれだけの賃料アップや空室期間短縮に寄与するかという視点で考える。