マンションのリフォームにかかる期間は、その工事の内容によって驚くほど差が出ます。具体的な二つの事例を比較することで、リフォーム期間というものの実態をより深く理解することができるでしょう。まず、築十五年のマンションで行われた水回りの部分改修の事例です。このケースでは、キッチン、浴室、洗面台、トイレの四箇所を全て新しくし、合わせて壁紙の張り替えを行いました。間取りの変更を伴わない設備の交換であったため、実工事期間はちょうど二週間で完了しました。一週目の前半に解体と配管の準備を行い、後半に浴室とキッチンの設置を完了させ、二週目には内装仕上げとトイレ、洗面台の設置、そして最終的なクリーニングというスケジュールでした。施主はリフォーム期間中、二日間だけ外泊をしましたが、それ以外は自宅で過ごすことができました。このように範囲を限定したリフォームは、生活への影響を最小限に抑えつつ、劇的な変化を得られるのが特徴です。一方、同じマンションの別のお宅で行われたスケルトンリフォームの事例では、全く異なる期間が必要となりました。こちらは家族構成の変化に合わせて、全ての部屋の間取りを変更し、床下の配管から電気配線までを一新する大規模なものでした。打ち合わせ期間に三ヶ月をかけ、実際の工事期間には三ヶ月、さらに完了後の点検と手直しに一週間を要し、トータルのリフォーム期間は約半年となりました。スケルトン状態にするための解体だけで一週間を要し、コンクリートの床を平らにする作業や、複雑な木工事、複数の職種が入り乱れる中盤の工程には非常に長い時間が必要です。この事例の施主は、リフォーム期間中ずっと仮住まいをされていましたが、その費用だけでも相当な額になりました。これら二つの事例から分かるのは、リフォーム期間を決定付ける最大の要因は「解体と造作の量」であるということです。既存の枠組みを活かすのであれば短期間で済みますが、枠組みそのものを作り直すのであれば、それはもはや新築に近い時間と手間を要します。自分の目指すリフォームがどちらのタイプに属するのかを明確にすることが、現実的なリフォーム期間を予測し、予算や生活の計画を立てる上での重要な指針となります。また、どちらの事例においても、工事開始後の変更が一切なかったことが、予定通りの期間で完了できた共通の成功要因でした。
工事内容で変わるリフォーム期間の事例