多くのマンション住まいの方を悩ませているのが、北側の個室に発生する激しい結露とそれに伴うカビの被害です。ある築十五年のマンションに住むご一家も、寝室のクローゼットや壁にカビが繁殖し、健康への影響を懸念されていました。マンションの場合、外側のサッシは共用部分にあたるため、居住者が勝手に交換することは規約で禁じられていることがほとんどです。しかし、室内側の工事である内窓リフォームであれば、管理組合への届け出だけで比較的自由に行うことができます。今回の事例では、結露が最もひどい北側の二部屋に、真空ガラスを組み込んだ内窓を設置しました。真空ガラスは二枚のガラスの間にわずかな真空層を作ることで、薄いながらも非常に高い断熱性能を発揮する特殊な素材です。設置後、最初の冬を迎えたご一家からは、あんなに悩まされていた結露が一切なくなり、朝起きた時の空気が爽やかになったという驚きの声が届きました。以前は毎朝タオルを何枚も使って水分を拭き取っていた時間が、今ではゆっくりと朝食を摂る時間へと変わったそうです。また、カビの発生が止まったことで、アレルギー症状があったお子さんの体調も安定し、住環境がいかに健康に直結しているかを再認識する結果となりました。さらに、このマンションは線路に近い立地でしたが、内窓によって電車の通過音が遠くの微かな音程度にまで軽減され、安眠できるようになったという副次的なメリットもありました。施工自体は半日で終わり、家具の移動も最小限で済んだため、生活への負担もほとんどありませんでした。マンションリフォームにおいて、内窓は規約の制限を受けずに住まいの性能を飛躍的に向上させられる、唯一無二の解決策と言えます。結露による建材の腐食を防ぐことは、建物の資産価値を守ることにも繋がります。個人の努力ではどうにもならない外気の冷たさを、内窓という盾で遮断することで、長年の悩みから解放される近道となった好事例です。